カメラを使っている人を見ていると、レンズの先端にカバーみたいなのをつけているのをよく見かけると思います。
あのカバーは『レンズフード』といい、レンズとは別で売られているアクセサリです。
カメラを使い始めた方などは「あれってなんの意味があるの?」「レンズフードって必要なの?」と思う方も多いでしょう。
結論からいえば、レンズフードはつけなくても撮影に大きな影響はありませんが、メリットがたくさんあるので可能であればつけるのをオススメします。
今回はレンズフードのメリットや必要性についてご紹介していきたいと思います。
レンズフードって何?
そもそもレンズフードが何かわからない!という方もいるでしょう。
ズバリこれです!
このカバーを一眼レンズに装着するとこんな感じ。
この形なら見たことある!って方も多いんじゃないかと思います。
ではさっそく次からレンズフードのメリット・デメリットを挙げていきましょう。
レンズフードのメリット
レンズに傷や指紋がつくのを防ぐ
一眼のレンズはそのままだとレンズを保護する機構がありません。
カメラは手に持ったり首から下げたりして持ち歩くことが多いですが、もしレンズをどこかにぶつけたりするとすぐに傷がついてしまいます。
もしレンズに大きな傷がついたら最悪の場合使えなくなるし、かなりデリケートな扱いが必要だよね。
指紋もすぐについてしまいますし、その都度手入れも必要ですね。
レンズフードはこういった傷や指紋からレンズを守ることができます。
また屋外で撮影していると雨や砂埃などが発生することもありますが、レンズフードをつけているとこういった汚れも防いでくれます。
レンズフードは多少汚れても拭くなり洗うなりが簡単にできるので、レンズを守るには最適のアイテムといえますね。
ガラスへの映り込みを防げる
ガラス越しに写真を撮る場合、ガラスに自分の姿が映り込んでしまう!ということを経験したことがある方も多いと思います。
これを防ぐにはガラスに近付いて撮ればいいのですが、その際レンズフードがあるとこの映り込みを軽減する効果があります。
また、ガラスに近付くときに近付きすぎて、レンズをガラスにぶつけてしまうということもなくなりますね。
フレアやゴーストを防げる
レンズフードは保護だけでなく、強い光を抑えてくれるという撮影に対しての実用性もあります。
撮影時に逆光などの状況だと、画面が白っぽくなったり光の輪や球が写ったりすることがあります。
この白っぽくなる現象を「フレア」、光の輪や玉のことを「ゴースト」というのですが、レンズフードにはこれらの発生を防いでくれるという効果があります。
見た目がカッコイイ
これは完全に主観的なことですが
レンズフード、かっこよくないですか?笑
一眼のレンズはそのままだと結構のっぺりして見えてしまいますが、レンズフードがつくことで一段階上の装備になったような気になります。
さまざまなメリットがあり、なおかつカッコイイ
もはやレンズフードをつけない理由がないのでは!?という感じですね。
レンズフードのデメリット
僕は普段からどのレンズにもレンズフードをつけているのですが、デメリットといえるほどのデメリットは正直ありません。
あえて言うのであれば以下の3つくらいでしょうか。
レンズの全長が長くなる
レンズフードはレンズ面より前に出るように取り付けるため、レンズ全体が長くなります。
とはいえ使いにくくなるほどではないのでそんなに気にはなりませんが…。
ただ、レンズフードをつけたまま狭いところを通るときなどは気をつけないといけないかもしれませんね。
バッグに入れにくくなる
レンズフードをつけると、レンズの長さ・幅が少し大きくなるので、もとのレンズがギリギリ入るサイズのバッグなどにはレンズを収納しにくくなります。
長さに関してはレンズフードを逆につけることでほとんど気にならなくなるので、バッグにしまう際には逆につけておくといいですね。
お金がかかる
レンズフードは初めからレンズに付いているわけではないため、購入には別途お金がかかります。
とはいえ価格はそんなに高くもなく、フードの何倍も高価なレンズを保護するためのアクセサリなので、ここに関しては仕方がないところですね。
レンズフードはなくてもいいが、あったほうが安心
メリット・デメリットを見ると、レンズフードは写真撮影自体に必ずしも必要なものではありませんよね。
けど、レンズを守るカバーとしての役割を果たしています。
カメラを持ち歩いているときに何かにぶつけてしまったり、大事なレンズに傷がついてしまったら…。
レンズは決して安いものではないですし、めちゃくちゃショックを受けるに違いありません。
しかし、レンズフードを装着していれば!
そういった可能性を少しでも減らしてくれます。
なくても支障はありませんが、あったほうが安心できるのは確かですね。
レンズフードがあったほうがいい場面
僕は基本的に常にレンズフードをつけていますが、シチュエーションごとにつけはずしを変えるのもありですね。
屋外での撮影時
屋外でカメラを持ち歩く場合、レンズにとって危険なことが案外多いです。
雨やホコリはもちろん、何かにぶつけたり自分が転んだりする可能性もあります。また、ふとしたときにレンズを触ってしまい、指紋がつくこともあります。
レンズフードがあれば完全にゼロではないにしても、レンズが破損する可能性を減らすことができます。
また、フレアやゴーストが発生しやすいのも屋外です。
これらを防いでくれるという意味でも、屋外では基本的にはレンズフードはつけておいたほうがいいでしょう。
子供や動物が近くにいるとき
子供や動物ってかわいいですよね!
せっかくカメラを持っているのだから撮影したくなります。
けど、子供や動物はレンズなどおかまいなしに触ってきます。
少し触るくらいならまだしも、傷や汚れになってしまうと、いくら彼らがかわいくても気が気じゃないですよね。
悪気がない彼らに怒りや不満を向けることをしないためにも、レンズフードでしっかりレンズを守ってあげましょう。
レンズフードがなくてもいい場面
屋内での撮影時
屋内での撮影では屋外ほどカメラを傷つける要因は多くなく、フレアやゴーストも発生しません。
レンズが大きくなってしまうレンズフードは邪魔になることも。
ただレンズに傷が付く可能性がないわけではなく、屋内外で毎回付け外すのも意外と面倒ですよね。
なくてもいいとはいえ、特に問題なければつけっぱなしでも大丈夫です。
ストロボ(フラッシュ)を使うとき
ストロボを使用するときはレンズフードが影になってしまい、撮影の邪魔になることもあります。
特にカメラ内蔵のストロボを使うときは注意です。
ストロボを使うときはレンズフードは外しておいたほうがいいですね。
レンズフードの種類や選び方は?
レンズフードがオススメなのはわかったけど、実際にどんなフードを使えばいいのかな?
レンズフードにはさまざまな形状や材質のものがあります。
それぞれの違いをご紹介します。
レンズフードの形状
花型
よく見かけるタイプのレンズフードです。
円筒型のフードの四隅に光を取り込むための切り込みを入れたもので、フードの役目を果たしつつ影の写り込みを防いでいます。
ズームレンズでよく使われているレンズフードですね。
円筒型
シンプルな筒状のレンズフードです。
レンズとの相性によってはズームの際などに影が写り込む可能性が高いですが、ズームのない単焦点などでは問題なく使用できます。
とはいえあまりにもサイズが違うものは使えないかもしれないので、単焦点でもサイズの確認はしたほうがいいですね。
ドーム型(フジツボ型)
レンズの先端を軽く覆うような形のこのフードは、ほかのレンズフードに比べてコンパクトな使用感です。
このタイプのフードを使うレンズはそれ自体がコンパクトなものが多く、その携帯性を損なわないような形になっています。
レンズフードの材質
プラスチック
もっともポピュラーなものがこちら。
レンズの純正フードはプラスチックのものがほとんどです。
ぶつけたときにフードに傷がついたり割れたりすることがあるため耐久性はやや乏しいですが、レンズフードの機能は十分に果たしてくれます。
軽量のため使いやすいのも特徴ですね。
ラバー(シリコン)
シリコン素材の柔らかいフードです。そのためレンズフード自体の衝撃吸収機能はバツグン。
もちろんレンズも守ってくれますが、素材が柔らかいため、衝撃を受ける位置や強さによっては守りきれないこともあるかもしれません。
レンズに着けたまま折りたたんだりひっくり返したりすることもでき、取り外しをしなくていいところも便利な点ですね。
金属
他よりも強度が強いのが金属製のレンズフード。
見た目もプラスチックやラバーに比べてメタリックなため、カメラ全体がシャープに見えるようになります。
カメラがワンランク格調高くなり、カッコイイ印象になりますね。
少し重いのが玉に瑕でしょうか。
レンズフードの選び方
各レンズには基本的に純正のレンズフードがあります。
純正のフードであればもちろんサイズもぴったりですし、影が写り込むなどのトラブルもないため、基本的には純正のフードを使用すれば間違いありません。
純正以外のレンズフードを使いたい場合は
1.まずはレンズのサイズを確認
2.そのサイズに合うフードをピックアップ
3.形や材質を考慮しつつ決定
という流れが基本になると思います。
ちなみにレンズ自体に関しての僕のオススメはこちら!
おわりに
今回はカメラの重要なアクセサリ、レンズフードについての記事でした。
まとめると
- レンズフードはカメラやレンズを保護するための付属品
- 余分な光をカットし、フレアやゴースト、ガラスの映り込みなども防げる
- 屋外での撮影ではつけているほうが安全
- 基本的にはレンズ純正のフードでOK
- 純正以外ならサイズや形状に注意して選ぶ
といったところでしょうか。
今までレンズフードを使ったことがない!という方も、大事なカメラを守り、より良い写真を撮るために、ぜひ使ってみてはいかがでしょうか。
ではまた!